平塚市 S様邸 介護リフォーム 車椅子対応工事 工期21日
現在入院中のご主人様がリハビリを終え退院のため、ご自宅を車椅子で生活できるよう改修する相談を受けました。病院での生活と違い自宅の造りは何かと狭さを感じるのは何処でも同じことでしょう。
改修工事のポイントは
①、病院やデイサービスを利用した場合の外出時における車椅子動線の確保
②、寝室からトイレへ移動する場合の段差解消
③、車椅子でトイレに入れる動線づくり
上記3点が大きな改修ポイントでした。
改修工事のポイントに対する問題点
①に対する問題点
・宅盤は道路より約1メートル近く高いこと。
・玄関からのスロープは道路までの距離が短いため12分の1又は15分の1勾配が確保出来ないこと。
・道路から入れる箇所が1箇所しかなく且つそのスペースは駐車場であること。
・樹木が好きなご家族で樹木を少しでも残しまた、隣家に対する配慮のため境界ギリギリまで施工したくないこと。
・道路から昇降機を見せたくないこと。
①に対する改修工事の対応
道路及び玄関は西側に位置しているため、玄関からの出入りは止めて東側の居間から出入りをするように計画を立案。これにより昇降機は道路から見えなくなり且つスロープ勾配は15分の1(傾斜度6度)以上ゆるやかな勾配を確保出来ました。スロープの幅員は有効寸法を900mmとし出来るだけ隣家との境界から離し、植樹も残せるよう配慮いたしました。
②、③に対する改修工事の対応
各部屋と廊下の段差は全て30mmであったため下地合板を貼り床材を重ねることでバリアフリーにしました。トイレについては既存が4尺5寸の四角スペースで和便仕様であったため、トイレ内は全て解体し洋便器仕様にし手摺は壁側に固定のL型手摺、背面からは跳ね上げ式の手摺を設置いたしました。
出入り口の建具については、オーダー寸法にて最大限の幅員を確保できるよう折れ戸を設置し、車椅子でも進入できるよう配慮いたしました。
実際には、まだまだ細かなことまでチェックし改修工事に取り組んでおります。例えばトイレの寸法が4尺5寸の四角ですから横幅は一般より1尺5寸広い訳ですが、奥行きは逆に1尺5寸短いのです。
ですから選択するトイレ商品によってはドアの手前まで便器が出てきてしまうのです。この空間を有効利用するためにあえて、TOTOのコンパクトリモデル便器を選択しました。この商品を選択することによって通常より40mm広く使えるようになったのです。
ご主人様は無事退院を迎えられご家族も安心して介護できる環境に整備出来たことを嬉しく思っております。
ご本人が今よりも更にお元気になり、車椅子を使わず歩行レベルで日常生活が送れるようになることをお祈り申し上げます。