屋外階段手摺(玄関アプローチ階段手摺)の考え方
さて、何が違うのか。どちらも弊社が取付した手摺である。
写真のとおり階段部分のみ手摺があるのと、平面部分にも
手摺が伸びている違い。
どちらが良い悪いという問題ではない。ではどのように考えればいいにだろうか。
左上の手摺は、材料及び手摺の寸法含めご家族が指定された形状です。
右上の手摺は、御家族と打ち合わせし私の方から提案させていただいた形状です。
どちらも利用者様が十分使える手摺なので何の問題もありません。
では、なぜこのような形状の違う施工をするのか。
それは、使用する利用者様の身体的状況によって変わると言うことです。
介護認定には、要支援1,2という軽度から要介護1~5という重度までを
区分しています。介護認定の区分だけでは判断できませんが、
「歩行能力・段差に関する間接可動域等」も加味し、その状態を確認します。
そこで、軽度の利用者様であれば左上の手摺形状で十分です。
ただ、軽度であっても段差の途中で手摺が途切れると転倒の危険が増す
ということもあります。右上の手摺形状を提案したのは、利用者様の
身体状況を判断しご提案いたしました。
上りきった部位は左のように壁に固定し
昇降全ての空間で手摺が途切れないように
工夫しております。
段差がある場所で手摺が途切れると、
転倒の危険が増えます。
同じ屋外階段手摺ですが、材料も繋ぎ方も
様々な方法があるということ。手摺はすべて同じように取り付ければ良いと言うものではない。